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小児がんに苦しむ人たちに心を込めて

エリザベス・エドワーズ 2022 年 09 月 13 日

あるとき医師が、生後8カ月のフィンリー・ホランドちゃんの頬に腫瘍を見つけました。フィンリーちゃんの両親であるトニーとステイシーの夫妻は共にライオンズ会員ですが、そのときから、子どもが病気にかかったときに多くの家族が直面する、厳しい日常生活が始まりました。検査や診察のため病院通いが続く中、針を刺すなどの不快な処置の前に、両親は毎度フィンリーちゃんを笑わせて、気を紛らわせようと努力しました。やがて彼らはゲームや本が役に立つことに気づきました。フィンリーちゃんの気をそらすためなら、何でもよかったのです。

ライオンズの皆さんが私の願い事リストを検討し、挙げた項目は全部実現できました。

「子どもにとって、遊びは大きな気晴らしになります」と、フィンリーちゃんを担当する腫瘍医のハイメ・リベス医師は説明します。「針を刺されるときや、気分が悪くなる薬を飲むときはつらいものですから」。

幸いフィンリーちゃんは、米国イリノイ州ピオリアにあるセント・ジュード小児研究病院中西部分院(St. Jude Midwest Affiliate)で、内服薬により腫瘍を縮小させる治療を受け、今ではユニコーンが大好きで、兄のAJと遊ぶ元気な5歳に成長しました。

Finley with her brother, AJ

イリノイ州シルヴィス在住のホランド一家は、自分たちが幸運だったことを理解しており、がんの診断を受けた子どもたちやその家族に恩返しをしたいと考えました。フィンリーちゃんのことを脇に置いたとしても、ホランド家の人々は、もともと個人的にがんによる影響を受けていました。トニーは幼なじみをがんで亡くしていましたし、幼い子どもをがんで亡くした知人も何人かいます。

Photo of Holland family

そのため、トニーはライオンズクラブに連絡を取り、病院におもちゃ専門のギフトカードを寄付するように周りの会員に呼び掛けたりもしましたが、それ以上のことをしたいと考えました。ライオンズクラブ国際財団(LCIF)の支援を受けて、トニーとステイシーのホランド夫妻、そして同じくライオンズ会員であるデイブとシェリルのラッセル夫妻は、がんを患った子どもたちに対してより大きな影響を及ぼそうと決心しました。

「治療はとても退屈なものだから、これを受ける子どもたちを少しでも楽にしたいと思ったのです」とトニーは話します。

そこで、両夫妻はOSF HealthCare Children's Hospital of Illinois(以下「OSFイリノイ子ども病院」)の教育用およびレクリエーション用の設備を刷新し、少しでも「健康な子どもと同じようにのびのびと」過ごせるようにしようと決めました。セント・ジュード分院(the St. Jude affiliate clinic)はOSFイリノイ子ども病院の敷地内にあり、イリノイ州中部の何千人もの子どもたちに医療を提供しています。

トニーは、自分の所属である1-H地区からの金銭的な支援として、小児がん援助交付金2万ドルと地区及びクラブ・シェアリング交付金(DCG)を申請し、合計4万1,000ドル超をこの分院に寄付しました。

「小児がんなど、私たちがコントロールできない事態に陥っている家族がいるとき、ライオンズとしてそんな家族を支援しないのであれば、私たちライオンズは何のためにいるのでしょうか?」と、フィンリーの父親であるトニー・ホランドは話します。

ホランド一家とラッセル一家は交付金を申請し、療養生活支援の専門家としてOSFイリノイ子ども病院に勤務しているアリソン・ウェストさんに相談を持ち掛けました。ウェストさんは入院中の子どもたちやその家族が病院で少しでも快適に過ごせるよう支援する役割を担っていて、病院に欲しい設備などの要望をまとめる仕事も担当しているからです。ウェストさんが当初、この事業のために用意したのは短い「願い事リスト」でしたが、トニーはそこで全員に「願い事はもっと大きなものにしよう」と提案しました。

「願い事を大きく広げるのは本当に難しかったのです。そんな大きな願い事を、いつもするわけではありませんから」とウェストさんは振り返ります。そう言いながらも彼女は受け取った資金を使って、患者への奉仕を拡大しました。「ライオンズの皆さんが私の願い事リストを検討し、挙げた項目は全部実現できました」。

リストに挙がっていた品物をいくつか紹介すると、Xbox®コンソール、Chromebook、センサリーテーブル(知覚・感覚の発達に役立つ遊具を設置するためのテーブル)、ウォールボード、ゲームシステム、授業で使うための人形、Nintendo®スイッチ、アクティビティ用のタッチスクリーンモニターを後付けした特注のプレイハウスなどです。

Finley playing wall board

寄贈だけにとどまらず、デイブ・ラッセルは自宅のガレージでADA(障害をもつアメリカ人法)対応の遊具を作り、2022年の春に病院に届けました。

ホランド一家とラッセル一家、1-H地区全体のライオンズ、そしてLCIFの協力により、毎年5,000人以上の子供たちが遊び場と教材を利用できるようになります。両家の家族は、小さな体で病気と闘う子どもたちにケアと快適さを提供する手助けができたことに、ずっと感謝しています。

「LCIFの支援を受けて、この病院のスタッフが、ここを訪れるすべての子どもとその親たちに大きな希望を与えることができるようになりました」とトニーは話します。

LCIFの小児がん交付金の詳細をご覧ください。また、LCIFが病院の「大きな望み」をかなえた例について、こちらの動画をご覧ください。

LCIFを支援する方法については、lionsclubs.org/waystogiveをご覧ください。


エリザベス・エドワーズは、ライオンズクラブ国際財団(LCIF)のコンテンツスペシャリストです。

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